DTP作業ワークフロー
品質を高めるためには、ミスを減らすという意識だけでなく、いくつかのポイントを押さえるだけで、大幅にミスを防ぐことが出来ます。
ここでは当社の品質を高める取り組みについてご紹介いたします。
お預かりした原稿やメディア等の数をすべて手で数え、『入稿伝票』に数を記入します。
入稿量が多いときは大変な手間ではありますが、これにより創業以来、紛失等による事故は皆無です。
新規入稿の場合は、『設計仕様書』に色数・判型、
ソフトのバージョン・テキストや図版の扱い等の必要な情報を記入します。
お打ち合わせ時の注意事項などもこの仕様書に記入し、担当部署との意思疎通を徹底します。
『設計仕様書』に基づいてフォーマット(テンプレート)を制作します。「原本に合わせて」などの細かな仕様の場合は、すべて定規やQ数表、ピッチ表を駆使して設計を行います。
このテンプレートは金属系の製造業でいうところの『金型』に相当しますので、仕事の良し悪しは、このテンプレートの質で決まります。当社では細心の注意をはらい、テンプレートの時点で校正者が『設計仕様書』をもとに校正します。
校正戻り時に『設計仕様書』を基に変更がないかの確認を行います。変更がある場合は速やかに『設計仕様書』も改訂し周知させます。
チーム制で作業をしているので、案件を受け取ったリーダーは『設計仕様書』を基に原稿のチェック後、図版作成や加工、その他作業の仕分けを行います。
御支給頂いたテキストは仕様に合わせて整形し、案件によってはTAG付け加工を施します。またMicrosoft Excel、Filemakerや専用プラグインを使用してデータ整形を行う場合もあります。
テキスト加工はテキストエディタの正規表現や専用ツールによって行います。簡単な正規表現はオペレータ全員が習得しています。
完成したテンプレートにテキスト(TAG加工済みテキスト)を流し込みます。TAGで流し込んだ場合は実現できない微調整・画像貼りこみ・表整形をその後に行います。
自社開発の業務管理システムに案件を登録し、
『作業伝票』『内校チェックシート』を出力します。
オペレーターはDTP後にPDFを書出し、校正戻りの修正の場合は前回保存済みのPDFとデジタル校正を行い、「修正漏れ」「修正指示以外の変化」を確認・修正をした後、『デジタル校正の結果の出力』『修正カンプ』『校正原稿』『作業伝票』『内校チェックシート』を校正者に渡します。
校正者は指示通りに作業が出来ているかのチェックします。当社では必ず紙を出力して紙面上での校正を行っています。画面校正のみでは見逃しやすいことも発見し易くなります。
『作業伝票』には作業頁数・作業者・校正者を記載し、納期やお客様からの注意事項などが『設計仕様書』より転載され、仕様の勘違いや漏れが無いように注意します。
『内校チェックシート』には、作業時や専任校正者に渡す前にオペレーターが行うデジタル校正の結果を踏まえての注意点が記載され、校正者はそれを踏まえてチェック項目を重点に検査を行い、チェックシートにチェックや点数の記載を行い、オペレーターに戻します。
新組初校時は、テンプレート・初校カンプと2回の校正を経ての出校となります。
自社開発の業務管理システムでは、案件毎にマスタ番号を決め、さらに枝番管理することにより、細かい入出稿の管理が容易に出来るほか、他案件を踏まえての社内の状況が判断できるようになっています。
このシステムにより複雑な納品日時の場合でも漏れなくお客様にお届けすることが可能になっています。
色分けされたクリアファイルに入れて視覚的に判別しやすく管理しています。
・原稿などお預かりしたものを『緑のクリアファイル』
・内校戻しのカンプを『赤のクリアファイル』
・その他の書類を『黄色のクリアファイル』
に入れて管理しています。
責了・下版にはさらなるチェックを
弊社の手元を離れる間際の責了時や下版時には、印刷用PDFのプリフライトチェックを専用ソフトにて行います。
何もご指示がなければ弊社仕様のプロファイルを使用してPDFを書出しますが、お客様ご指定・御支給の仕様にて書き出すケースも多々御座いますのでご相談下さい。
もちろんネイティブデータの納品にも対応しています。
弊社で作業しましたDTPデータは、基本的に全てお渡し致します。
(※一部フォントやイラストなどでお渡し出来ないものも御座います。)