DTPの中でも文字周りはもっとも重要でかつトラブルの多い分野です。このコーナーでは日本語の表記法からOpenTypeFontの仕組み、InDesign(インデザイン)との関係や文字コードなど、知っておきたい大切なポイントを解説します。
行頭・行末のルールを考える 文章の区切りと行 印刷物では、文章をどのように組むかによって読みやすさ(可読性)や読むスピードが違ってきます。印刷物を読みやすく、誤読されないようにするには適切な組み方が必要なのです。 読みや …
OpenTypeフォントの特徴と使い方 OpenTypeフォントのメリットとは? 今やDTPでは当たり前になったOpenTypeフォントですが、DTPの世界にOpenTypeフォントが登場してすぐ一気に普及したというわけ …
SINGの使い方と可能性 DTPにおける外字の必要性 印刷物を作るDTPでは、クライアントが求める文字を正確に入力、出力できるデータとして仕上げなければなりません。しかし、実際には必要な文字がフォントに入っていないという …
フォントのフォーマットに気をつけよう OCFからOTFまで DTPでもっとも重要でしかもトラブルも多いのがフォントです。今回は、DTPで使われるフォントの変遷と注意するべき点についてあらためて考えてみましょう。 日本のD …
送り仮名 送り仮名の変遷 太平洋戦争は日本の社会だけでなく、文化にとっても大きな転換期でしたが、それは日本語そのものにおいても例外ではありません。 たとえば、戦前の本を見てみると、文章の書き方が今とかなり違っていることが …
日本語の仮名遣いを整理する 歴史的仮名遣い 一文字一文字に意味がある漢字は「表語文字」あるいは「表意文字」と呼ばれます(各文字がそれぞれ意味を持つ語である文字を「表語文字」と言い、意味を持っていても発音が固定されない文字 …
文字サイズの単位 DTPソフトで文字を扱ったことがあれば、文字のサイズはポイントか級数で指定したはずです。最近のDTPソフトは、ポイントでも級数でも指定することができますが、仕事によってはポイントを級数に換算するなどの作 …
段落一字下げを考える 段落の区切り 日本語の組版を考える場合、段落をどのように組むかというのはとても重要な要素です。まず第一に、段落の区切り目が一目ですぐに分かるようになっていなければなりません。文章がどこで区切られてい …
文字コードをめぐる新しい動き(その1) コンピュータで文字を扱う上で、もっとも重要になるのが文字コードです。文字コードの変更は、便利な反面、トラブルの可能性も高めます。 現在日本における最新の文字コードの規格は2013年 …
文字コードをめぐる新しい動き(その2) 必要な文字数とは これまで日本語の文字コードは何回も改正されてきましたが、そのたびに批判もついて回ります。そもそも文字コードについてはさまざまな意見があり、だれもが納得するものを作 …
文字コードをめぐる新しい動き(その3) 当用漢字から始まった字体の混乱 2000年12月8日、国語審議会から「表外漢字字体表」という、一見地味な、しかし、今後のコンピュータの文字環境、そして我々DTP・印刷業界にも大きな …
文字コードをめぐる新しい動き(その4) JIS X 0213の変更 表外漢字字体表は、従来印刷物で使われてきた字体を基本に作られており、印刷業界にとっては一見受け入れられやすいもののように見えるかもしれません。しかし、今 …
フォントのアウトライン化を考える フォント問題の解決としてのアウトライン化 PostScriptの仕組みでは、印刷に使われるフォント本体のデータはプリンタに入っていて、出力する際はデータ中でそのフォントを指定し、プリンタ …
本文文字詰めを考える なぜ文字を詰めるのか DTPでは、文字は専門のフォントデザイナーが作ります。彼らは、可読性が高く、また、想定される使用目的に適ったフォントを作るために、一つ一つの文字の大きさ、次の文字との流れを考え …
波ダッシュ 波ダッシュと全角チルダ 期間などの範囲を表したり、省略などを意味するものに「~」(波ダッシュ)という文字があります。この記号は、現代日本語ではかなり頻繁に使われる文字の一つであり、ユニコードにも「WAVE D …
ルビ 漢字を読むための仕組み 日本語組版の特徴のひとつに「ルビ」の存在があります。ルビとは印刷物で漢字などの文字の隣りに入れてその文字の読みかたを表す小さな文字のことで、「振りがな」あるいは「読みがな」とも呼ばれます。 …
組版における行の扱い 行送りと行間 文章を組んでいく際、文字のサイズや書体と同じくらい重要なのが行の間隔です。特に長い文章の場合、行の間隔によって読みやすさが大きく左右されることもあります。 行の間隔を指定する時に使われ …
OpenTypeフォントの字形管理 字形のタグ OpenTypeフォントの優れている点としてよく挙げられるのが異体字をはじめとする豊富な文字数のサポートです。これまでは外字フォントを用意しなければならなかった文字でも、O …
多言語組版の基本 多言語組版の環境 最近は日本語のほかに英語や中国語などいくつもの言語で組まれた印刷物も目に付くようになってきました。それだけ国際的な交流が身近になってきた表れでしょう。 ところで、日本語の組版には自信が …
句読点 句読点はいつから始まったのか 現在私たちが目にする日本語の文章には句読点が使われています。私たちはこれらの句読点付き文章を当たり前のものと考えていますが、実は日本語の文章に句読点が使われるようになったのはそれほど …
数字の扱い方 二種類の数字 数学と音楽は世界共通の言語だとよく言われますが、数字に関して言えば、国によって異なる文字(記号)が使われているなど独自性が見られます。 日本で使われている数字にはアラビア数字(算用数字)と漢数 …
文字の修飾 ボールドとイタリック 印刷物などでは、文章で強調したい語句や注目させたい部分、あるいは特別な意味を持たせたい言葉がある場合、ほかと区別をつけるために見た目を変えるということがよくあります。 もっとも基本的な方 …
日本語表記の統一 表記の統一 出版物などの文章をよりよくするためには、内容だけでなくどのように書き表すかということも重要になってきます。日本語の文章では、同じ意味でもさまざまな言葉や言い回しがありますが、表現に一定の枠を …
文字間隔のコントロール 文字の間隔を適切に維持する 最近の印刷物の中には、文字の間隔を詰めて組んだものが少なくありません。詰めて組むことによって、文字を少ない行に収めたりできるわけですが、書体を開発する側からすれば、ベタ …
字形のコントロール 字形の違いを管理する 漢字はそもそも中国で何千年も前に作られたものですが、発明された当初の形-すなわち甲骨文字と呼ばれるものは、現在私たちが使っている漢字とは形がかなり異なっています。 長い歴史の間に …
和欧混植時の組版処理 行中の文字揃えの処理 国際化が進んだこともあって、最近は日本語の印刷物で欧文が混在していることも多くなってきました。 写植には、和文書体にデザインを合わせた従属欧文というものがあって欧文を組む際に使 …
スペースの使い分け さまざまなスペース 表音文字であるアルファベットを使う英語などの言語は、単語と単語の間に空白スペースが入ることによって単語を区分けします。一方、漢字と仮名で綴られる日本語は、句読点とともに漢字をうまく …
引用符 さまざまな引用符 文中でほかの文章や言葉を引用したりする時によく使われるのが「引用符」です。引用符は、引用部分と他の部分を区切るためのものですが、昔の日本語には見られず、欧米のクォーテーションマークからきたとも言 …
記述記号の扱い 記述記号 記号には、その由来や用途によって数学記号、学術記号、単位記号、地図記号、音楽記号、化学記号、発音記号、などさまざまな種類があります。これらの記号の中で、文章に対し組版上での意味を与える機能をもっ …
行で分割しない文字の処理 行末で分割しない文字 印刷物では、長い文章は文の途中で改行が入ることを前提に組まなければなりません。その場合、文章によっては改行できない場所があります。 たとえば、句読点や閉じ括弧の前、開き括弧 …
形式名詞や補助用言の扱い 補助的な名詞、動詞、形容詞 日本語には英語など他の言語と同じように名詞や動詞、形容詞といった品詞の区別があります。品詞は文の中でどのような役割を持ち、どのような働きをしているかによって単語を分類 …
新しい常用漢字 漢字をめぐる国語政策 漢字はもともとは中国から伝播してきた渡来文化の一つですが、日本語を表記する上で、ひらがな・カタカナと並んで最も基盤になる文字となっています。その存在なしに日本文化を考えることはほとん …
文字列を揃える機能 スペースで揃える方法 箇条書きやリストが多用される印刷物では、各行の文字列の始まりを、行の先頭でなく途中の位置でそろえるということが少なくありません。そういった場合に、全角や半角スペースを使って文字の …
文字組版と可読性 組版デザインに求められる要素 印刷物を作る場合、文字の扱いは極めて重要な要素になります。印刷物のデザインをする人間は、その印刷物の性格を十分に把握し、対象となる読者を想定して、文章の読みやすさやインパク …
表記の論理を整理しよう 表記法に潜む論理 印刷物の読みやすさを考えた場合、文章の表記法が重要な要素になります。同じ印刷物の中で異なる表記ルールが混在しているとよくないのはもちろんですが、別の印刷物であっても言語が同じであ …
テキスト原稿におけるデータ処理 手作業を省くことによるメリット パソコンの普及などによって、印刷物の原稿も手書きではなくはじめからテキストデータとして作られるのが当たり前になってきました。手書き原稿を作った後でそれを入力 …
異体字セレクタ 異体字を扱う新たな仕組み InDesignやIllustratorでOpenTypeフォントを使っている人なら異体字切り替えの機能がどれだけ便利か分かっているのではないでしょうか。 コンピュータで文字を扱 …
今あらためてJIS2004への対応を考える 漢字表の変遷と文字コード コンピュータが普及していく過程で問題になったのが、日本語の文字の扱いでした。数字を入れても数十文字もあればなんとかなる英語環境と違い、まともな日本語を …